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蘭の歴史

このページでは国際園芸(株)に入社っしてからの蘭の動きについて個人的に思いついたまま、調べてみました。

1970年代


1973年2月 J.O.G.A.メダル審査始まる

1973年2月6日 第27回・日本橋三越洋蘭展にて最初の日本洋蘭農業協同組合(J.O.G.A.)のメダル審査始まる。

最初は下記の4種類の賞からなる
GM・・・・・・・・・・ Gold Medal 90点以上
SM・・・・・・・・・・ Silver Medal 80〜89点
BM・・・・・・・・・・ Bronze Medal 75〜79点
SQ・・・・・・・・・・ Certifcate of Superior Quality(営利的に優れた特性を有する個体)
以下、追加された賞
CCM・・・・・・・・・・ Certificate of Cultural Merit 80点以上 (特別に優れた栽培に対して賞)
CHM・・・・・・・・・・ Certificate of Horticultural Merit (原種或いは自然交雑種で園芸上優れた特色を持つ個体)
CBR・・・・・・・・・・ Certificate of Botanical Recognition (原種或いは自然交雑種で植物学上特に珍しい個体)
AQ・・・・・・・・・・・ Award of Quality (質的に特に優れた改良を示す交配

1980年11月 ワシントン条約、批准

正式名「絶滅のおそれが有る野生動植物の種の国際取引に関する条約」
 1973年3月 81ヶ国が参加してワシントンで採択され1975年4月に発効しました。日本は1980年11月に批准しております。
 蘭ではPaph. Phrag.が第1種に指定されており原種の輸入は禁止されている。

1987年3月18日〜25日 蘭・第12回世界会議(12th WOC)

 小田急向ヶ丘遊園で開かれた、1954年10月に、アメリカのセントルイスで第1回会議が開催され、その後、3年ごとに世界各地で行われ、12回目を日本で行われました。このときの学術的発表やディスプレー、個別審査などが現在行われてる、東京ドームの蘭展につながっている。
 世界44ヶ国の人が参加し、3万鉢、20万輪の展示、その展示を1目見ようと当初の予想を大幅に上回る30万人を超える入場者がありました。
 グランドチャンピョンは Paph.micranthum でした。

1991年 「世界らん展日本大賞」始まる

 東京ドームにてJGP始まる
個別審査株 1322株 会場内総株数 約6万4千株 参加国28ヶ国 入場者総数 41万900人

 2007年

 英国 Kew Garden 及び R.H.S.(英国王立園芸協会)が植物の遺伝子レベルでの分類方法にて再分類しておりラン科植物も大きく変更されており2007年内にまとまるとのこと、これに伴い属名、種名が順次変更される。

Brassavola (略 B.)属から
Brassavola (略 B.)nodosa, perrinii 等、葉は肉厚で円柱または線形の種はそのまま。
Rhyncholaelia (略 Rl.)digbyana, glauca 等、葉が肉厚で長楕円型の種。

Cattleya (略 C.)属から
Cattleya (略 C.)属南米産の種はそのまま。
Guarianthe (略 Gur.)属aurantiaca, skinneri 等中米産の2枚葉の種。

Laelia (略 L.)属から
Laelia (略 L.)属メキシコ産の anceps, goldiana 等はそのまま。
Sophronitis (略 S.)属ブラジル産の milleri, pumila, purpurata 等全部。

Odontoglossum (略 Odm.)属から
Odontoglossum (略 Odm.)属南米産の crispum, harryanum 等はそのまま。
Cuitlauzina (略 Cu.)属今のところメキシコ産の4種 pendula 等。
Lemboglossum (略 Lemb.)属中米産の bictoniense, rossii 等。
Osmoglossum (略 Ogm.)属メキシコ産のリップが上に付く種 pulchellum 等。
Rossioglossum (略 Ros.)属メキシコ産の grande, williamsianum 等。

Oncidium (略 Onc.)属から
Oncidium (略 Onc.)属forbesii, varicosum 等はそのまま。
Caucaea (略 Cauc.)属nubigenum, phalanopsis 等。
Cyrtochilum (略 Cyr.)属macranthum 等、花茎が蔓のように伸びる種。
Psychopsis (略 Pyp.)属kramerianum, papilio 等、バルブは小さく、硬い葉を一枚付け、花は一輪ずつ咲き続ける。
Tolumnia (略 Tolu.)属henekenii, pulchellum 等、剣葉の種。
Trichocentrum (略 Trctm.)属cebolleta, lanceanum 等、バルブがほとんど無く厚肉の葉を持つ種。
Zelenkoa (略 Zel.)属onustum 等。
 上記はごく一部ですが、これにより交配種の属名も変わってきます。
Brassolaeliocattleya (略 Blc.) Triumpal Coronation ⇒ Rhyncosophrocattleya (略 Rsc.)Triumpal Coronation
Laeliocattleya (略 Lc.)Mini Purple ⇒ Sophrocattleya (略 Sc.)Mini Purple
Brassocattleya (略 Bc.)Maikai ⇒ Brassanthe (略 Bg.)Maikai
等等、新しい表記だけで記載してるとわけが判らなくなりそうです。これから慣れるまではラベルを作る時は旧名も一緒に記載するようになるでしょう。
 原種の属名、シノニムなどを調べるには Kew Garden のホームページより「Find name」の左枠に属名を打ち込み「Find name」をクリック、表示された太い文字の種類は正規の呼名で細い文字のものはシノニムとして呼ばれている種名、太字の品種をクリックすると産地などの記載が出ます。細字の品種をクリックすると正規の属名と種名が出ます。
 交配種の検索はR.H.S.のホームページより右側「Grex Name Search」をクリック、ページの「Grex」に種名または交配種名の文字列の一部か間違いの無い名前を入れて「search」をクリック、含まれた文字の種類が表示されるので調べたい種名をクリックすると交配親と登録者、登録年月日が出ます。
 Wildscatt Orchids (Sander's List の検索ソフト)は2008年春に変わるそうです。
 2010年 Wildscatt Orchids (Sander's List の検索ソフト)は廃盤

 2009年4月 Sophronitis 属がなくなる?

 R.H.S.(英国王立園芸協会)で Sophronitis 属を Cattleya 属に移行、ブラジル産の元、Sophronitis,Laelia はすべて Cattleya 属に統一された。今までのSc.はただのC.に、Sl.はLc.に変更。昨年の会議ににより決まり、2009年4月から実行と言うことになったらしい。
 Kew Garden のホームページでは5月の現段階ではまだ Sophronitis 属は残っている。
 Sophronitis 属がすべてなくなるのか、いくつかの種が残るのかは今のところわからない?

 2010年10月末 望月蘭園 園主 望月 明様、亡くなる。

 あまりにも急な出来事でビックリ、春にはオープンハウスにお邪魔して元気なお姿を拝見していたのに。

 2011年 5月 6日 須和田農園 園主 江尻 光一様(1926年生まれ)、亡くなる。

 昨年の暮れあたりか具合が悪いとは聞いていたが蘭展シーズはあっちこっちと飛び回っていたし東京ドームでも元気でお孫さんと一緒に歩いているところ見ていたのでたいしたことは 無いのだと思っていた。
社長の話では4月の須和田さんでのオーキドワンの時には体長はかなり悪くて入院していたとか。
国際の会長と同年代で洋蘭業界には多くの業績を残された人の一人。ご冥福を祈ります。

 2014年 3月 1日 外山洋蘭園園主 外山 雄三様 亡くなる。

 国際園芸で研修して浜松で蘭園を開いていた。10年ほど前から体調不良で寝込んでいた。国際に入ったころは仕入れに西の方に行った時はよらしてもらい色々と話を聞かしてもらい勉強になりました。
会長が仲人をした数少ない人の一人。ご冥福を祈ります。

 2014年 9月 30日 藤井洋ラン園さん 閉園。

 カトレアの育種販売していたオーキドワングループの一員でした藤井洋ラン園さんが閉園されました。
入社したころ当時の社長に連れて行かれ、あの頃はカーナビなど無く社長がこっちの方に藤井さんの匂いがするとぐるぐると回ってたどり着いた記憶があります。
温室もそのころは小さな棟が幾つかあったような。当時の園主さんも釣り好きで温室内の生簀にタイ釣り用の生き餌を飼っていたとか。
現園主さんはオーキッドワン、JOGAの役員とご苦労さんでした。